名脇役の舞台裏、村田スプリングの伝統と柔軟性が築く安心と信頼のバネ製造

  • #アットホーム
  • #ワークライフバランス
  • #働きやすさ
  • #少数精鋭

昭和54年創業の村田スプリング。生活に欠かせない製品の名脇役”バネ”を製造する。

まさに名脇役、さまざまなものに使われるスプリング

村田スプリングは主に金属製品製造業のスプリング製造を手がけている。具体的には線バネ加工全般(精密部品用、医療器具用、その他いろいろ)・特殊バネ等製造販売・線材加工などを製造している。線バネ一級技能士が作り出す精密なスプリングは、常に高品質で多くの企業からの信頼も厚い。普段何気なく使用しているコンピューターや冷蔵庫、ドアなどあらゆるものに使用されているバネは、まさに“名脇役”といえる業種の一つといえる。

少人数経営への転換

村田スプリング社長である村田奇一氏は、以前勤めていた会社では終身雇用に違和感を感じ、自分で挑戦してみたいという想いから昭和54年12月創業。独立の後押しがあったものの、スタートは不安との戦いだったという。当初は一人で始めていたが、その技術力の高さから依頼が増加し、10名ほどの従業員になるまで成長を遂げた。しかし人間関係のトラブルから、少人数経営へと転換を決意。今も少数の精鋭達で業務を遂行し、効率的な経営を実践している。

安全にも貢献するバネと伝統技術を継承する難しさ

バネは一度作られると30年以上の長寿命であり、安全にも役立っている。例えば、戦争時の地雷排除に使用されたバネが、数十年後になっても動作し続けている事例がある。時代を越えても維持される耐久性が製造者としてのやりがいや誇りに繋がっていると話す村田氏。一方で素材の安定性の低下や特殊な技術であることから、技術者の世代交代によって若い世代に伝統技術を継承する難しさが浮き彫りになっている。また、バネの品質は素材の品質に大きく依存するため、安定性の低下は大きな懸念材料と業界の大変さにも直面していた。

労働時間の柔軟性と家庭との調和

村田スプリングでは、創業当初から柔軟性のある働き方を提案している。村田氏は「仕事も大事だけど、家族イベントは一生に一回しかない」という信念から、従業員が子供の幼稚園行事や親子レクリエーションなどのプライベートでのイベントと仕事を両立できるフレックス制度を活用している。村田氏は「従業員がより充実した生活を送れることが願いだ」と話す。

品質と信頼を軸に元気な企業文化を築く

機械の設備投資と技術者のノウハウ向上を欠かさず実践し、常に最新の設備とノウハウを取り入れています。その結果、不良発生率は0.001%という業界でも一目置かれる存在。またトラブルが発生した場合でも、すばやい対応でクライアントからの信頼を勝ち取っている。その信頼は、年間の人事考課が証明しており、クライアントからの高い評価に裏打ちされている。常に改善策を迅速に提示する姿勢が、クライアントとの長年にわたる良好な関係の礎を築いている。
そのほか、余裕のある生産体制も大きな特徴。在庫を持たない方針でありながら、村田スプリングは迅速な対応が可能である。お客さまからの注文があれば即座に生産を開始し、約束通りの品質で商品を提供している。この柔軟性が、大手企業との取引においても強みとなっている。「これからもお客様からの信頼を得ながら、地元に根付き、二代、三代と後世へつないでいきたい」と村田氏は意気込みを見せた。

概要

有限会社村田スプリング製作所

〒343-0033 埼玉県越谷市大字恩間51-15
TEL 048-977-4901

関連する記事
タグ一覧
記事一覧を見る